9 広告制作を外注しますか?
2010/08/23更新

9 広告制作を外注しますか?

通販カタログのコンテンツの制作や印刷、ウェブカタログの制作、また、テ
レビショッピング番組の制作を外注する場合、或いは、新聞広告や広告チラシ・パンフレットなどの制作や印刷を外注する場合には、下請法の適用対象になるか否かの判定が必要です。
下請法の要件には、「資本金」と「取引内容」の2つがあり、これらの要件を2つとも満たす場合に、下請法が適用されます。

1) 資本金

① 広告デザインの制作のみを外注する場合

先ず、ここで言う「広告デザインの制作」には、カタログやチラシ或いはパンフレットなどの印刷及び製本などの完成品を作成する工程以前の、あらゆるデザイン工程、すなわち、最終的にはカタログやパンフレットやサイトのデータや完パケなどの「情報成果物」の納品をもって完成を含みます。

広告デザインの制作委託は、情報成果物作成委託の5000万円基準が適用されます。

・ 委託業務を発注する企業の資本金が5000万円超のときは、外注先の資本金が5000万円以下又は個人事業者の場合に下請法が適用されます。

・ 委託業務発注企業の資本金が5000万円以下1000万円超の場合は、外注先の資本金が1000万円以下又は個人事業者の場合に下請法が適用されます。

② 広告物の作成(印刷・製本)を外注する場合

広告物の作成委託は、製造委託の3億円基準が適用されます。

・ 委託業務を発注する企業の資本金が3億円超のとき、外注先の資本金が3億円以下又は個人事業者の場合は、下請法が適用されます。

・ 委託業務発注企業の資本金が3億円以下1000万円超の場合は、外注先の資本金が1000万円以下又は個人事業者の場合に下請法が適用されます。

③ 広告デザインと印刷を一体として外注する場合

広告デザインの制作または広告物の作成いずれかの要件を満たせば、取引全体に下請法が適用されます。

2) 取引内容

① 自社が無償配布する印刷広告物や自社のウェブサイト及び自らが運営主体となるテレビショッピング番組などの広告物の場合

これ等の広告物は、販売用物品ではなく、有償で第三者に提供する情報成果物の作成委託ではないため、自家使用類型となります。

・ 情報成果物の作成委託の場合には、発注者が情報成果物作成を反復継続して行っている場合のみ下請法が適用されます。

・ 広告物の製造委託(印刷・製本)についても、発注者が自ら広告物の印刷を反復継続して行っている場合のみ下請法が適用されます。

①  有償で販売する広告物の作成委託の場合

例えば、カタログ自体を販売する場合は、第三者に提供するための情報成果物の作成委託又は販売用物品の製造委託に該当し、下請法の適用対象となります。この場合は、発注者が自ら情報成果物の作成を行っていることは要件ではありません。

3) 下請法が適用される場合に発注者(親事業者)に課せられる義務

上記基準によって、下請法の適用対象となる時は、次に記す4つの義務と11の禁止事項の順守が必要になります。

4つの義務
 ①書面の作成   a.書面の交付(3条)
             b.書類の作成・保存(5条)
 ②代金の支払   a.支払期日 給付を受領した日から起算して60日以内に定める
             b.遅延利息の支払い 給付を受領した日から60日を経過した日から支払日まで、年14.6%の遅延利息を支払わねばならない。

11の禁止事項
① 値決め    買いたたきの禁止
② 発注後    給付内容の不当な変更の禁止
③ 受領時    受領拒否の禁止        
④ 受領後    返品の禁止、不当なやり直しの禁止
⑤ 支払時    割引困難な手形交付の禁止、支払遅延の禁止、減額の禁止、有償支給原材料等の早期決済の禁止
⑥ 下請事業者への要請
購入・利用強制の禁止、不当な経済上の利益提供要請の禁止
⑦ その他    報復措置の禁止

4)  詳細は、以下を参照して下さい。

① 下請法(公正取引委員会)
② 中小企業庁「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」
③ 経済産業省「広告業界における下請適正取引等の推進のためのガイドライン」
④ 経済産業省「印刷業における下請適正取引等の推進のためのガイドライン」
⑤ 総務省「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン」

 

 

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